就職・進路

卒業生の声

自由な発想で目を外に向けて

矢﨑 一史 京都大学 生存圏研究所 教授(昭和56年卒)

uid000006_20100716115524a69ebc0f 薬学部に入学し、薬学博士の学位を取得し、薬学部助手を10年やってきた私が、薬学部を離れて約10年が経ちました。今は京都大学で、植物の遺伝子に関する研究をやっています。

私が薬学を目指す切っ掛けになった出来事は、子供の頃に見たアニメの「サスケ」でした。子供忍者のサスケが様々な薬草や毒草に通じていて、危機に出会ったときそれを脱する知識を持っていた、というシーンに強い印象を受けたことです。その後薬草といえば薬学ということを聞き、迷わず薬学部のある大学に進学しました。その頃は薬用植物を触っていたい意識が強く、特に薬剤師になろうと思った訳ではありませんでした。実際、学部にあっても興味のあるのは薬草と漢方ばかりで、研究室の配属では、唯一薬用植物の研究をしていた生薬学研究室に行きました。 

uid000006_20100716115829e3bcfb5b 研究室に配属になると卒論実習があります。私はすっかり実験の面白さに取り付かれてしまい、国家試験の勉強もろくにせずに実験ばかりやっていました。当時のテーマは薬用植物からポリフェノールを精製して構造を決めるという化学的な仕事でしたが、実験をするうちに、薬効成分が植物の中でどう作られ、どのように組織や細胞にたまるのか、という点が気になりだしました。周りを見てみると、理学部や農学部、また最近では生命科学部など、特に薬とは関係のなさそうな学部で非常に優れた植物研究がなされていることに気づきました。それが農学や生命科学分野に来た理由ですが、私としては薬学を出たという意識はなく、学部の名称に縛られる必要は無いという考えで研究しています。そのせいか、植物サイエンスとして今非常に面白い研究ができています。写真は植物の根の輪切りで、外側一層の細胞だけで発現する遺伝子(青色)が植物のホルモン分子を運んでいるという事を最近明らかにしました。研究の世界は非常に奥が深いです。自由な発想で、世界を舞台に活躍できる研究者になってください。

キャリアアップは永遠に

山﨑 勝也 大塚ホールディングス株式会社 常務取締役 (昭和52年卒)

uid000006_20100716120423bdfbdf78 私は昭和52年、岡山大学医学部薬学科を卒業し、二年間の修士課程ののちに、大塚製薬研究所に入社しました。抗潰瘍薬の研究グループに配属され、1990年胃炎・胃潰瘍治療薬「ムコスタ錠100」を商品化しました。「ムコスタに関する薬理学的研究」は私の学位論文にもなり、昨年度の売上は317億円に達し、大塚製薬の主力商品の一つとなっています。

その後、主任研究員を最後に研究所を離れ、効能追加や種々な研究会を担当する応用開発部に異動し、さらに二年後、医薬品のグローバル開発の基盤作りのために新設された医薬開発企画部へ転じました。最近の二年間は、大塚製薬ならびに企業体の集合である大塚グループの十年後のあるべき姿を考える特別プロジェクトに参加しました。企業改革を目指し、企業の再編成、再構築を行い、組織、ガバナンスのアーキテクチャー(構造)を描くプロジェクトです。

uid000006_20100716120504c10eabc2今キャンパスで勉強している学生諸君に一言お話させていただきます。現在は過去と全く異なっています。経済のみならずすべての事象が世界的に先の見えない状況です。そのような状況下で是非学生諸君が心に留めておいてもらいたいことがあります。大学を卒業し、就職しても、決して「あがり」と思わないことです。自分でキャリアプランを作って自分のペースで勉強し、着実にスキルアップしていかなければ通用しなくなります。その中でビジネスの知識と経験を積み、ビジネス・プロフェッショナルとして必要な思考やスキルを身に付け、常に自分が貢献できる領域についてとことん考える癖をつけることが重要です。とりあえず自分で「何かやりたい!」って思うことが大切なのです。普通の人とは違う興味を持ち、アンテナを張り巡らせて周囲を細かく観察し、すべてのチャンスを逃すまいと勘を研ぎ澄ませている、そういった人になってください。

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