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【高度先導的薬剤師養成プログラム事業】漢方専門薬局短期インターンシップ(新潟市)を実施(10/12-13)

 岡山大学薬学部では、今後さらに増加する高齢者の地域医療を支えられる薬剤師を育成するために実践的な漢方治療に関する知識と技能を高める試みを高度先導的薬剤師養成プログラム事業の一環として行っています。2017, 2018年は漢方専門医からご講演を頂きましたが2019年は、新潟市で江戸時代から350年も続く漢方専門のマツヤ薬局で2日間のインターンシップをさせて頂きました。この研修は、マツヤ薬局の第13代当主でいらっしゃると共に画期的なIPCD法を開発された優れた研究者である笛木 司先生のご厚意により実現したものです。
 今回は、漢方に興味を持つ薬学科4回生4名が参加しました。初日は朝一番に笛木先生から漢方と中医学との違い、剤形や原料の質などについて丁寧なご講義を頂きました。その後、実際に来局者の方にお渡しする「知柏地黄丸」の調製を行いましたが、吸湿性の高い地黄の粉砕と篩過は非常に根気のいる作業で、薬剤師で助手の佐藤さんの助けがなければ相当な時間がかかったと思います。こうした大変な作業も笛木先生曰く「自分で調製した薬を患者さんに渡せるのは薬剤師だけ」であり、その薬で患者さんのつらい症状を改善できた時の喜びを味わえるからのだと思います。粉砕した複数の生薬を乳鉢で混和するという一見簡単に見える操作でも笛木先生が行うと粉末が液体のように動いて驚くばかりです。午後からは「桂枝茯苓丸」の調製も体験させていただき木製の製丸器を使わせて頂きました。今では漢方の丸剤を自家調製している薬局は、全国でも20軒程しか無いらしく大変貴重な経験だったと言えます。初日の夜は地元のお店で夕食を摂り天然温泉で疲れを取った後、笛木先生のご自宅で遅くまで対談させて頂きました。2日目も朝から漢方の流派に関する詳しい講義や証を判断するための脈診や舌診について教えて頂き、さらに薬学部の実習でも行う煎じの欠点(匂いや時間)を克服するだけでなく僅か5分前後という短時間で成分によっては数十倍高濃度で抽出できるIPCD法での煎薬の調製を体験させて頂きました。今回は、運悪く台風19号と重なってしまったため、近隣の山での薬草観察等は出来ませんでしたが、それでも大変濃厚な職業体験が出来たものと思います。常ににこやかに指導して下さった笛木先生と貴重な連休をインターンシップに費やして下さった奥様、佐藤さんに心より御礼申し上げたいと思います。有難うございました。

漢方専門薬局短期インターンシップ(新潟市 巻)研修風景

(掲載日:2020年1月20日)
(お問い合わせ:疾患薬理制御科学分野 有吉 範高)

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