研究室

構造生物薬学(山下 敦子)[研究者の方向け]

主な研究テーマ

  1. 薬学・医学・歯学標的膜タンパク質の構造生物学
  2. 感覚受容の構造生物学
  3. 真核生物膜タンパク質構造解析の方法論研究

研究の概要

 私たちは、薬学・医学・歯学研究において重要な膜タンパク質群、生命機能の中でも未解明の部分が多い感覚受容に関わるタンパク質群を対象とした構造生物学的研究を行っています。構造解析としては、大型放射光施設SPring-8を利用したX線結晶構造解析を核とする解析を行っています。また、解析困難な膜タンパク質の構造を解明するため、試料調製・結晶化の方法論開発も進めています。さらに、生化学的手法などを用いた機能解析も並行して行い、得られた知見を統合して、タンパク質が機能するしくみ・それらによって織りなされる生命機能を理解することを目指します。

 視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚などの「感覚」は、私たちが外界にむかって開いている唯一の「窓」です。これらは、環境や異なる個体から受け取ったさまざまな情報を変換・統合・認知する、生物にとって重要な機能です。私たちは、感覚受容の第一段階、すなわち外界からのシグナルを受容しそれを生体内で伝達されるシグナルに変換するまでの過程に焦点をあて、感覚受容体やシグナル伝達タンパク質・受容体の制御タンパク質などを対象に構造・機能解析を行い、感覚受容のしくみを理解することを目指しています。

 また、受容体をはじめとする膜タンパク質は、ゲノム情報の約20-30%を占め、生体内の様々な役割を担っており、重要な薬の標的です。私たちは、受容体・チャネル・トランスポーターなど、薬学・医学・歯学研究の標的膜タンパク質群について、構造・機能研究を行い、創薬につながる知見を得ることを目指しています。

 上記の課題で取り扱う真核生物膜タンパク質は、現在の構造生物学の最難関課題です。これらの構造解析を達成するため、近年発展しているGFP融合タンパク質技術なども応用し、膜タンパク質構造解析の中でもボトルネックとなる試料調製・結晶化を推し進める方法論の開発を行っています。

最近の主な発表論文

  1. Ashikawa Y, Ihara M, Matsuura N, Fukunaga Y, Kusakabe Y, Yamashita A.: GFP-based evaluation system of recombinant expression through the secretory pathway in insect cells and its application to the extracellular domains of class C GPCRs. Protein Sci. (2011) 20, 1720-1734
  2. Ihara M, Matsuura N, Yamashita A.: High-resolution Native-PAGE for membrane proteins capable of fluorescence detection and hydrodynamic-state evaluation Anal. Biochem. (2011) 412, 217-223
  3. Singh SK, Piscitelli CL, Yamashita A, Gouaux E.: A competitive inhibitor traps LeuT in an open-to-out conformation Science (2008) 322, 1655-1661
  4. Ihara M, Okajima T, Yamashita A, Oda T, Hirata K, Nishiwaki H, Morimoto T, Akamatsu M, Ashikawa Y, Kuroda S, Mega R, Kuramitsu S, Sattelle DB, Matsuda K.: Crystal structures of Lymnaea stagnalis AChBP in complex with neonicotinoid insecticides imidacloprid and clothianidin. Invert Neurosci. (2008) 8, 71-81

教員紹介

yamashita
山下 敦子
Atsuko YAMASHITA
専門分野 構造生物学
所属学会 日本生物物理学会、日本結晶学会、日本味と匂学会

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