こんなことを研究しています

慢性腎臓病 (CKD)の患者数は年々増加しており、超高齢化社会の日本では1,330万人の患者が存在すると推定されています。一方で、腎臓の機能が低下した患者への薬の使い方や薬による腎臓への障害を防ぐ方法は、未だ十分に確立しておりません。特に、がん患者においては、腎臓の機能低下を伴う患者が多いにもかかわらず、そのような患者の抗がん薬の用量や選択の根拠が乏しい状況があり、このことに焦点を当てたOnco-Nephrologyと呼ばれる新しい学問も近年誕生しました。当分野では、腎臓の機能が低下した患者への薬の使い方を最適化するための用法・用量の設計や薬の選択を適正に行うための根拠を創出します。また、CKDは腎臓の機能低下が回復しない病気であると定義されていますが、腎臓の機能を回復させる方法を探索します。当分野は、疾患や薬に対する生体反応のメカニズムを解明する基礎研究、データベースやカルテ情報により臨床での薬の体内挙動、有害事象、有効性などを評価する臨床研究、仮説を検証するための臨床的介入を行う臨床試験など様々な研究手法を組み合わせて研究を進めます。

教員紹介

  • 山本 和宏/Kazuhiro YAMAMOTO
    専門分野:臨床薬理学、薬物動態学

受験生、在学生にひとこと

薬剤師が今後のAI時代に職能を発揮するためには、医療を変えるための創造性の高い臨床課題や課題解決に向けたアイデアの創出が求められるようになります。臨床の現場にいる薬剤師や企業で研究開発を行う薬剤師においても、基礎的な研究成果を的確に理解して、自身で研究立案と計画を構築できるようになることで、社会と医療における薬剤師の信頼性は高まっていくことでしょう。本分野では、薬剤師による臨床研究・臨床試験の実践においてリーダーとなる人を養成します。一緒に明日の医療を変えるための研究を進めましょう。

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