お知らせ

自発発癌膵癌動物モデルにおけるナノDDS治療は生存を延長し腹膜播種を抑制した

2013.07.05

東京大学大学院工学系研究科片岡一則教授らと本学医薬品臨床評価学分野の狩野光伸教授らの共同研究が Proc Natl Acad Sci USA 誌（IF9.737）に掲載されました。

ナノDDSはその高い抗腫瘍効果で注目を集めています。しかしそうした研究はこれまで多く腫瘍細胞株を免疫不全動物に移植した実験系で行われてきました。本論文では初めて自発発癌の膵癌（組織型は腺房細胞癌）を用いて、白金製剤内包ポリマーナノミセルが腫瘍に到達して腫瘍の成長を阻害し、転移や腹水の発生率を下げ、マウスの生存期間を延長することを示しました。

Targeted therapy of spontaneous murine pancreatic tumors by polymeric micelles prolongs survival and prevents peritoneal metastasis.

Cabral H, Murakami M, Hojo H, Terada Y, Kano MR, Chung UI, Nishiyama N, Kataoka K.

Proc Natl Acad Sci USA.
http://www.pnas.org/content/early/2013/06/25/1301348110.long