第97回日本細菌学会総会で薬学科5年生の山本凌吾さん(分子生物学分野)が優秀発表賞を受賞しました。

2024.10.15

優秀発表賞賞状

 令和6年8月7日~ 9日に第97回日本細菌学会総会が札幌市で開催されました。薬学科5年生の山本凌吾さん(分子生物学分野)がポスター発表と口頭発表を行い、優秀発表賞を受賞しました。

発表演題
 グラム陽性細菌のグリセロ糖脂質合成酵素の過剰発現はダプトマイシン耐性をもたらす

発表者
 山本凌吾¹、石川一也²、古田和幸²、三好伸一³’⁴、垣内力²
 ¹岡山大・薬・分子生物学、²岡山大・院医歯薬(薬)・分子生物学、³岡山大・院医歯薬(薬)・衛生微生物化学、⁴岡山大・腸健康科学研究センター

研究内容について
 ダプトマイシンは、薬剤耐性の黄色ブドウ球菌による感染症を治療する際に用いられる抗生物質です。近年、ダプトマイシンに対して耐性を示す細菌が多数出現しており、その耐性メカニズムの理解は重要です。
 本研究では、モデル細菌である枯草菌を用いて、ダプトマイシンに対して耐性をもたらす遺伝子を探索しました。その結果、細胞膜成分であるジグルコシルジアシルグリセロールの合成酵素の過剰発現が枯草菌のダプトマイシン耐性を引き起こすことを見出しました。さらに、黄色ブドウ球菌においても、ジグルコシルジアシルグリセロール合成酵素がダプトマイシン耐性に関わっていることが明らかになりました。本研究成果は、ダプトマイシン耐性化メカニズムの新たな知見として、本学会で高い評価を受けました。
参考URL:https://aeplan.jp/jsb2024/

(お問い合わせ:分子生物学分野 垣内力)

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