博士後期課程2年の柳田翔太さんが実行委員長賞を受賞(フォーラム2021 衛生薬学・環境トキシコロジー)

2021.10.05

令和3年9月10-11日 日本薬学会 環境・衛生部会が主催する「フォーラム2021 衛生薬学・環境トキシコロジー」がオンラインで開催されました。本フォーラムにおいて、博士後期課程2年生の柳田翔太さん(安全性評価学分野)がポスター発表を行い、実行委員長賞を受賞しました。

発表演題:SARS-CoV-2感染による心筋障害モデルの開発とCOVID-19治療薬の心毒性リスク評価

発表者:柳田 翔太1,2、佐塚 文乃1、山田 茂1、林 紗代1、小野 敦2、諫田 泰成1
(1. 国立医薬品食品衛生研究所・薬理、2. 岡山大学大学院・医歯薬学総合研究科・薬学系)

研究内容:新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者において、心疾患の合併症が大きな問題となっています。そのため、COVID-19治療薬による心毒性リスクにも注意する必要があると考えられます。そこで本研究では、ヒトiPS細胞由来心筋細胞を用いて、SARS-CoV-2感染の影響を検討しました。その結果、SARS-CoV-2はヒトiPS細胞由来心筋細胞に感染し、機能障害を引き起こすことを明らかにしました。また、COVID-19治療薬の心毒性リスク評価を行ったところ、ヒドロキシクロロキンなどCOVID-19治療薬に対する心毒性リスク評価にヒトiPS細胞由来心筋細胞が有用であることが示唆されました。以上の成果は、有効で安全なCOVID-19治療薬の開発に貢献するものと考えられ、受賞に至りました。

   

(掲載日:2021年10月5日)
お問い合わせ:毒性学研究室 小野 敦)

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