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小胞型ヌクレオチドトランスポーターの新しい輸送機構を解明(J. Biol. Chem.誌)
2011.11.08
生体膜機能生化学分野の森山教授、膜蛋白質機能科学分野の表准教授、ゲノムプロテオーム解析部門の宮地助教らの研究成果がJ. Biol. Chem.誌に掲載されました。
小胞型ヌクレオチドトランスポーター(VNUT)は分泌小胞にATPを濃縮するトランスポーターです。化学感覚(ケミカルセンス)に関与するプリン性化学伝達に本質的な働きをしています。本研究により、生理的条件下において、VNUTがマグネシウムイオンなどの二価カチオンもATPとのキレート体として輸送していることを見いだしました。すなわち、VNUTは分泌小胞における金属イオンの濃縮装置としての一面を持っています。この発見により、ATPを含んだ分泌小胞になぜ高濃度のマグネシウムやカルシウムが含まれているのかという長年の疑問が解決しました。