転写因子YY1は低酸素因子HIF-1αのp53非依存的な安定化を介して腫瘍増殖にかかわる

2013.07.05

東京大学大学院医学系研究科疾患生命工学センター、中国重慶大学、産業技術総合研究所と本学医薬品臨床評価学分野の狩野光伸教授らの共同研究が Cancer Research 誌(IF8.650)に掲載されました。

転写因子YY1はp53の抑制因子として知られていたが、その低酸素状態における役割はほとんど知られていませんでした。本論文では、YY1を抑制することが低酸素環境下でのHIF-1αの集積をp53と関係なく引き起こし、その下流遺伝子群の発現低下につながることで、動物移植腫瘍やその転移巣の成長を抑制することが示されました。

Transcription factor YY1 contributes to tumor growth by stabilizing hypoxia factor HIF-1α in a p53-independent manner.

Wu S, Kasim V, Kano MR, Tanaka S, Ohba S, Miura Y, Miyata K, Liu X, Matsuhashi A, Chung UI, Yang L, Kataoka K, Nishiyama N, Miyagishi M.

Cancer Res. 2013;73(6):1787-99

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