こんなことを研究しています

昨今の有機合成化学の進歩は目覚ましく、いろいろな反応が開発され、多くの化合物が化学合成可能となっています。しかし、個々の反応や合成法を目的物の収率ばかりではなく、反応から産み出される副生成物の量を考慮した全体の効率を考えると、必ずしも優れたものばかりではなく、むしろ改善するべき点も多く見られます。この研究室では、「地球に優しい」環境に調和する有機合成化学を目指し、効率的な炭素−水素結合直接活性化反応を基とした新しい概念、方法論の開発を行っています。
上で述べた方法論による合成法を用いて、世の中を変える画期的な物質:機能性有機分子を創り出し、その特性、機能を活用した医療用材料等への応用に向けた研究にも挑戦しています。
化学反応によって医薬品などの有用な化合物を創り出す有機合成は、市販で入手が容易な材料を用いて研究されています。反応性の高い不安定な材料は扱いにくいという理由で敬遠されてきました。ここに一石を投じるため、不安定で扱いにくい化合物を「安定な等価体」として作り変えようと考えました。「安定な等価体」を利用して、新概念、新反応、新方法論の開発を目指しています。

教員紹介

  • 澤田 大介/Daisuke SAWADA
    専門分野:有機合成化学
  • 阿部 匠/Takumi ABE
    専門分野:有機合成化学、複素環化学

受験生、在学生にひとこと

研究とは一つの自己表現の場であると考えています。学者が自らの研究成果について論文を発表することは、例えば作家が小説を発表することに通じるものがあり、自らの信念と創造を世に訴えることであると思っています。そして、論文で世界に何かを訴えるとき、また、そこに至る過程には、何事にも代え難い興奮があります。研究を通じて学生とその興奮を共有し、共に夢の実現に向けて世界に信念を訴えて行きたいと思っています。

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